サッポロの専門学校 札幌マンガ・アニメ学院というところで呼ばれて行って来たよ。
このイベントのタイトルは明らかに手塚先生の「ビッグX」から来てるわけだな、たぶん。
〜弾なんか跳ね返せー〜・・・ってワケで(誰もわからんだろうなあ)、あの時代(昭和30年代頃)は第二次世界大戦を引きずったマンガが多かったが、旧日本陸軍が開発した「鉄人28号」と同様に、「ビッグX」も、もろに第二次世界大戦下のナチスドイツが開発した秘密兵器だった。
主人公の名前が朝雲アキラ君。この名前のかっこよさにしびれたモンだった。しかもお母さんは美人で実はスパイ!なんて事だ!ああどうして僕は、こんな平凡な家庭に生まれて、凡庸な名前をつけられてしまったんだろうと親を恨んだものでした。(ごめんね。今はもうそんな事思っていません・・・って当たり前だろ)
万年筆形の注射器といい、ゴム製のスーツといい、なんだか子供ながら、危険でセクシーな設定になにやら根源的な性のときめきを覚えていた事を思い出すなあ。
手塚先生の作品は、アトムといい、ナンバーセブンといい、どろろといい、そういった性的な興奮を呼び覚ます要素が盛り込まれていた。
いきなり幼女をいたぶったりする今のマンガを、単調な犯罪に対するカタルシス追求型ファンタジーだとするならば(ファンタジーと呼べるのか?)手塚先生の作品はもっと、人間の深層心理部分をくみ上げるリビドーの由来を探る旅型ファンタジーだ。格が違う!
3日、4日のイベントってことで勝手に3日にホテルを予約して、東京から来る、「日本を代表するアニメーターで監督の森本晃司氏」と酒を飲もうと考えていたのに、森本さんたちが来たのは2日で3日には帰っちゃった・・・。
・・・そりゃないでしょ!ちゃんと教えてよ、札幌マンガ・アニメ学院!
仕方がないから、3日の夜はサッポロ在住の漫画家、森雅之氏に連絡して付き合ってもらった。
どうもありがとうございました>森さん。
しかし、恥ずかしい事に、酔っ払うと、サッポロでは百パーセント道に迷って、ホテルに帰れなくなる。あんなに分かりやすい道なのに!
今回も5時間くらい彷徨っただろうか。なぜか頭の中の地図と実際の地図が一致していないらしい。おまけに、iOSをアップデートしてしまっていたものだから混乱に拍車がかかったのだ。
このままだと、そのうちサッポロで遭難するな。
森本さんの話で、BD作家のエンキ・ビラル氏の家に行った時(いきなりうらやましい!)、近所の風景があの作品世界と同じだった事から借り物の世界観を捨てて、近所(吉祥寺)を描くくようになったってのがすごく印象的だった。
そういや、むかし、坂本龍一氏のパリ公演のテレビ番組を見ていて、同じことを思った事を思い出した。あの町並みや風景はまったく日常であって、想像力の賜物ではなかったってことに少なからず、落胆と安心相半ばして、もう一度足元を見ることの重要性に気がついたんだった。・・・というか、今渋谷に行ったらよく知っているあの街とは全然違うだろうし、吉祥寺も八王子もすでに遠い場所になってしまった。おいらにとっては東京もすでに想像上の町だ。
おいらにとってのホームタウンは旭川だってことだな。憧れと渇望を織り交ぜた捏造も創作上の街づくりには欠かせない!
よし、がんばろう、旭川で!・・・たぶん、大丈夫。
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