どーんとファーバーカステル9000番。オークションで売ってもらったぜ。うれしいなあ。
定価だと高いモンなあ・・・おっと、100均三昧の話題ばっかだったから、そんなしょぼくれた展開を打破するつもりだったのがつい地金が出てしまった。
9000-U-3Hと9000-3Hは、何が違うのかな?
箱にはいまだ、W-GERMANYの文字。本当の最近の箱にはもうないのかな?
中身にはさすがにGERMANYだけだったけど、先日、近所の生きた化石のようなお店、「江口日曜堂」さんで買ったファーバーカステル9000番2Hにはちゃんと、W-GERMANYの文字が入っていた。
在庫処分で売ってもらった、オークションのファーバーカステル9000番だったのに、「江口日曜堂」さんの店頭には更に古いものが並んでいるんだ。おそらく今も。つぶれないでほしいなあ。ご主人のおじいさんはまだ元気そうだけど、跡取りとかいないんだろうなあ的な雰囲気が店中に充満している。店の来歴なんかを毎回説明してくれるんだ。
ファーバーカステル9000番の書き味は、日本製のuniやmonoに慣れてしまうと、引っかかる感じ、が気になるんだけど、いってみれば、WACOMなんかのペンタブレットの書き味がつるつる過ぎていやなんで紙を挟んだりするあのカンジで、必ずしも悪いもんじゃないんだな。
描いている内に、むしろ、この引っかかる感じが好ましく感じるようになってくる。
故、今監督の「夢見る機械」の設定、原図をさせてもらっていたとき、細かく描くうちに紙が汚れてしまうので、どんどん薄い鉛筆を使うようになっていったんだが、3Hだと汚れて、4Hだと紙によっては薄すぎ。5Hになると、よほど荒れた紙でじゃないと線が定着しないカンジ。というわけで日本製だと4Hが自分にはスタンダードになった。
もちろん、鉛筆は日本製。たしかuniだった。大体どこのスタジオもuniだったような気がする。
ファーバーカステル9000番は薄いんで同じ濃度はおそらく3H。鉛筆で汚れ方や、タッチが変わるなんて当時あまり考えなかったのが悔やまれる。
なので、先日大量に入手した三菱鉛筆の旧9000番も案外、いいかもしれない。
ツンツンに尖らせて、最初の一描き目に先がつぶれて粉が出る傾向はなかった。
確かに、ファーバーカステル9000番の3Hと三菱鉛筆の旧9000番の4Hの描き味はにているな。
以前は散々悪口を書いて、けなした三菱鉛筆の旧9000番なのに、ファーバーカステル9000番と描き味が似ているとなったら、急にほめるという、まさに日本人の鏡のようなインプレッションになった。日本人を長くやっていると、まさに日本人が板についてくるとはこのことだ。えっへん。
こうしてみると、日本の鉛筆はファーバーカステル9000番の模倣から始まって、どのくらい遠くまで来たのかを競い合っているかのようだ。
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